こゆめ【夢小説】【一部R指定】人外シリーズ

【夢小説】【一部R指定】人外シリーズ

(公開日:

使用:Gemini2.5Pro、Gemに基本条件を入れている

・同じ設定の主人公と世界観を使って相手を変えていくシリーズ
・相手は毎回別の人外を指定する
【設定】
・三人称の視点:相手
・世界観:現実+非現実
・主人公:人外を引き寄せる特殊な魅力を持つ普通の人間、他にも色んな奴に狙われている
【パターン1 相手】
・相手:吸血鬼、美しい、自信に溢れ偉そう
【パターン1 あらすじ】
相手は悩んでいた。主人公の血が欲しくて欲しくて仕方ない。尽きることのない特殊な血ではあるようだが、負担になるのは間違いないので控えている。しかしそれにも限界があった。血が欲しいのかどうかももうわからない。とにかくあの首筋に噛みつきたかった。そこまで考えてハッとする。自分は主人公を所有し、快楽を求めたいだけではないか。途端に血の味まで忘れかけた。どんな体をしているのか、どんな声を出すのか、どんな蜜を秘めているのか。そんなことばかり妄想してしまい、相手は今度こそ頭を抱えた。こんな様子では、今夜主人公に何をしてしまうかわからない。
【パターン1 裏情報】
・相手は主人公に迫るような態度を取るが基本が紳士なので自制ができている
  • 1行目に共通要素と変える要素を指定し、「N話目」から「パターンN」に変更
  • 相手の三人称に固定するための指定を追加

宵闇が窓を染め、部屋を満たす静寂が、彼の胸の内を映しているかのようだった。グラスに注がれた深紅の液体を、美しい吸血鬼は気怠げにかき混ぜる。それは極上の葡萄酒にも似ていたが、彼が真に渇望するものとは比べようもなかった。

あおい。

その名を思うだけで、喉の奥が焼けつくような渇きを覚える。彼女の血は、これまで味わったどんなものとも異なっていた。ただ美味であるというだけではない。彼の存在そのものを根底から揺るがし、捉えて離さない何かがあった。尽きることのない生命力に満ち溢れ、それでいてどこか儚げな、抗いがたい魅力。

しかし、彼は悩んでいた。あおいの血が欲しい。狂おしいほどに。だが、彼女の華奢な体に牙を立てることを想像するだけで、言い知れぬ罪悪感と背徳的な悦びが同時に湧き起こり、彼を混乱させた。彼女の血は特殊で、与えれば与えるほど湧き出るかのようであったが、それでも彼女にかける負担を思うと、彼は自制せざるを得なかった。己の欲望のままに貪れば、このか細い灯火のような存在を損なってしまうのではないか。その危惧が、常に彼の行動に枷をはめていた。

もうどれほどの間、こうして葛藤を続けているのだろう。血が欲しいのか。それすらも、もう判然としなくなっていた。ただ、衝動的に、あの白い首筋に顔を埋め、その柔らかな肌に牙を立てたい。そう、噛みつきたいのだ。そこに流れる血を味わうこと以上に、その行為自体を求めているのではないか。

そこまで思考が至った瞬間、彼はハッとした。これは単なる渇きではない。もっと根源的な、独占欲。あおいという存在そのものを、自分のものにしたいという強烈な欲望。彼女を支配し、そのすべてを味わい尽くしたいという、醜悪なまでの欲求。

途端に、あれほど焦がれた血の味さえも霞んでいくようだった。代わりに彼の脳裏を占めるのは、あおいの肢体。衣服の下に隠された肌は、どのような色艶をしているのだろう。彼が触れた時、どんな反応を見せるのだろうか。そして、追い詰められた彼女が漏らす声は、果たしてどんな音色なのだろう。甘いのか、それとも苦痛に歪むのか。その奥深くに秘められた蜜は、彼にどのような快楽をもたらすのか。

そんな妄想が止めどなく溢れ出し、彼は頭を抱えた。グラスを持つ指が微かに震える。このままでは、今夜、あおいと顔を合わせた時に、自分が何をしでかすか分かったものではない。普段は鉄壁であるはずの理性が、彼女のこととなると脆くも崩れ去りそうになる。

彼女は、彼にとって特別な存在だった。他の人間とは違う。彼女の周りには常に、人ならざる者たちの不穏な気配が付きまとっていた。彼以外の、下賤な者どももまた、彼女のその特異な魅力に引き寄せられているのだ。それを思うだけで、胸の内に黒い炎が燃え上がるのを感じる。あおいは、自分だけのものだ。誰にも渡すものか。

しかし、その独占欲とは裏腹に、彼は彼女を傷つけることを恐れていた。力で捩じ伏せ、恐怖で縛り付けることは容易い。だが、それは彼が望む関係ではなかった。彼女には、自ら彼を求め、その腕の中に安らぎを見出してほしい。矛盾した願いだと分かってはいても、そう願わずにはいられなかった。

「……困ったものだ」

静かな部屋に、彼の掠れた声が低く響いた。それは独り言とも溜息ともつかない、複雑な響きを帯びていた。

今宵もまた、彼はあおいの元を訪れるだろう。彼女の無防備な寝顔を見つめ、その傍らで夜明けまで過ごす。血への渇望と、それ以上の何か得体の知れない衝動を抱えたまま。そして、理性と本能の狭間で揺れ動きながら、彼はあくまで紳士的に振る舞うのだ。少なくとも、今はまだ。

グラスに残った液体を一気に呷ると、彼は静かに立ち上がった。窓の外には、月が妖しい光を放っている。その光は、まるで彼の行く末を暗示しているかのようだった。あおいという甘美な毒に、彼はどこまで抗うことができるのだろうか。それとも、いつかその毒に身を委ねてしまうのだろうか。

答えはまだ、深い闇の中にあった。

  • まずこいつがセンシティブに引っかからなかったのでびっくり
  • とりあえず1人目なので問題なく終了
【パターン2 相手】
・相手:宇宙人、人と変わらない見た目で美しい、無表情
【パターン2 あらすじ】
相手はずっと主人公を観察している。不思議な魅力を持つ彼女を深く知る為に、あらゆる要素を記録していた。その夜、相手は主人公をもっと知る為に、主人公に触ってみることにした。主人公が話しかけても意に介さず、おもむろに抱き寄せた。柔らかく、良い香りがする。それらを素直に口に出すので、主人公は恥ずかしさに俯いた。しかしそれでは顔が見えないので、相手は主人公の顎を持ち上げ自分に向かせた。そのまま唇を合わせる。美味しいような気がする。相手はもう止まらなかった。ただ主人公を知りたかった。
【パターン2 裏情報】
・相手は宇宙からの調査員として赴任している
・主人公の事がバレるのが嫌なので報告はぼかしている

彼の視線は、常にあおいに注がれていた。地球という惑星に派遣された調査員として、彼は多くの生態サンプルを観察してきたが、これほどまでに興味を掻き立てられる個体は初めてだった。あおい。記録によれば「人間、女性」。しかし、そのデータだけでは到底説明しきれない、不可解な魅力が彼女にはあった。他の生物を引き寄せ、時には狂わせる何か。その「何か」の正体を突き止めることが、彼に課せられた新たな任務になりつつあった。

彼の母星では、感情というものは極めて非効率的なものとして扱われる。故に、彼もまた表情というものをほとんど表に出さない。美しいと評されるであろうその顔立ちは、まるで精巧な人形のように常になめらかで、感情の波紋一つ映すことはなかった。

あおいの生態、行動パターン、他個体とのコミュニケーション、摂取する食物、睡眠時間。あらゆる情報が彼の端末に記録されていく。しかし、どれだけデータを集積しても、彼の知的好奇心は満たされるどころか、ますます増していくばかりだった。画面越しの観察では限界がある。そう結論付けた彼は、その夜、より直接的な調査を行うことにした。

月の光が差し込む部屋で、あおいは彼に何かを話しかけていた。内容は重要ではなかった。彼は彼女の言葉を記録はするものの、それに返答するという思考回路を持ち合わせていない。ただ、彼女の発する音声データとして処理するだけだ。それよりも、彼にとって重要なのは、目の前の「サンプル」に直接触れることだった。

彼は無造作に手を伸ばし、あおいの腕を掴んだ。そして、そのまま引き寄せて抱きしめる。抵抗するような微かな動きがあったが、彼は意に介さなかった。彼の力に、この脆弱な地球人が抗えるはずもない。

「柔らかい」

彼の口から、観察結果がそのまま音となって漏れた。それは感嘆でもなければ、喜びでもない。ただ、事実を述べただけだ。次に、彼はあおいの髪に顔を埋めた。鼻腔をくすぐる微かな香り。これもまた、記録すべきデータだ。

「良い香りがする」

彼の率直な言葉に、あおいの身体が小さく震えた。顔を彼の胸に押し付けるようにして俯いてしまう。それでは観察ができない。彼は少し不満を感じながら、あおいの顎に指をかけた。抵抗は感じられたが、彼は構わずその顔を自分の方へと向けさせる。赤い顔。これも新たなデータだ。心拍数の上昇、体温の変化。興味深い。

そして、彼はごく自然な動作で、その唇に自らのそれを重ねた。味覚センサーが微かな甘みと、これまで経験したことのない複雑な情報を感知する。これは……「美味しい」、という感覚に近いのかもしれない。

一度触れてしまえば、もう止まらなかった。もっと知りたい。この個体のすべてを。皮膚の感触、体温、味、匂い、発する音。記録だけでは得られない、直接的な情報が彼を満たしていく。あおいが何かを訴えようとしていたが、今の彼には届かない。ただ、この未知なる生命体への探求心だけが、彼を突き動かしていた。

報告書には、どう記すべきだろうか。この特異個体に関する記述は、慎重を期さねばならない。他の調査員にその存在を知られるのは、なぜか好ましくないと感じた。彼のデータベースの奥深く、誰にもアクセスできない領域に、あおいに関するファイルは日に日に厚みを増していく。それは、もはや単なる調査記録とは呼べないものになりつつあった。

彼はまだ知らない。その探求心が、いずれ彼自身を大きく変えてしまうことになるということを。そして、あおいという存在が、彼の無機質な世界に初めて「感情」という名のバグを発生させることになるということを。

唇を離すと、あおいは潤んだ瞳で彼を見上げていた。その表情が何を意味するのか、彼にはまだ理解できない。しかし、その未知なるものへの渇望が、彼の胸の奥で静かに、だが確実に膨れ上がっていくのを感じていた。

彼は再びあおいの唇を塞ぐ。今度は、より深く、より長く。この惑星で得た、最も興味深いサンプル。そのすべてを解明するまで、彼の探求が終わることはないだろう。たとえそれが、彼の任務から逸脱する行為であったとしても。

  • だいぶ機械寄りになったのは予想外だった
  • 設定は継承し相手は切り替わっているので上手くいきそう
【パターン3 相手】
・相手:妖狐、美青年、余裕があり意地悪、ドSだが優しい
【パターン3 あらすじ】
相手はほくそ笑んだ。主人公を見失った人外達を見下ろしながら、気を失った主人公を森へと連れ去る。古屋の中に横たえて、これからどんな意地悪をしてやろうかと考えた。目を覚ました主人公が慌てても、ここまで来れば主人公が頼れるのは自分しかいない。どんなことを要求しようか、どうやって自分を求めさせようか。何も知らない主人公が目覚めるのを見て、相手の口角が吊りあがる。自分を見て目を見開く主人公を、相手は愛おしそうに撫でた。
【パターン3 裏情報】
・相手は神格のある狐で、古屋は彼を祀っていた神社

木々の葉が重なり合って月の光を遮り、深い影が落ちる森の奥。妖狐は、そのしなやかな獣の姿から、いつの間にか美しい青年の姿へと変わっていた。その唇には、愉悦を隠しきれない笑みが浮かんでいる。眼下には、先ほどまであおいを追い回していた下等な者たちの慌ただしい気配が遠ざかっていくのが見えた。彼らには気の毒だが、彼女は渡せない。

腕の中には、気を失ったあおいが静かに横たわっている。その無防備な寝顔を見下ろし、彼はそっとその頬に触れた。人間とはかくも脆く、そして甘美なものか。彼女の持つ特異な魅力は、彼のような存在をも惹きつけてやまない。

彼はあおいを抱えたまま、森のさらに奥深くへと足を踏み入れた。そこには、人の訪れが途絶えて久しい、古びた社がひっそりと佇んでいた。かつては彼を祀っていた場所。今では、彼の隠れ家であり、そしてこれからあおいを迎え入れる場所となる。

社の奥、埃っぽいが清浄な空気が漂う一室に、彼はあおいをそっと横たえた。さて、これからどんな意地悪をしてやろうか。目を覚ました彼女が、見知らぬ場所で一人取り残されたと知った時、どんな顔をするだろう。周囲には頼るべき者など誰もおらず、ただ彼だけが、この状況を左右できる唯一の存在。それを思い知らせてやりたい。

どんな要求を突きつけようか。どうやって、自分を求めさせようか。恐怖に怯え、懇願する彼女の姿を想像するだけで、彼の口角は自然と吊り上がった。しかし、それは単なる嗜虐心だけではない。彼女のすべてを自分のものにしたいという、激しい独占欲の現れでもあった。

やがて、あおいの長い睫毛が微かに震え、ゆっくりと瞼が開かれた。焦点の合わない瞳が虚空を彷徨い、やがて目の前に立つ彼の姿を捉える。その瞬間、あおいの瞳が見開かれ、戸惑いと警戒の色が浮かんだ。

「……ようやくお目覚めかい、愛しい子」

彼の声は、夜露に濡れた絹のように滑らかで、それでいて有無を言わせぬ響きを持っていた。彼は跪き、あおいの顔を覗き込む。怯えたような表情で後ずさろうとする彼女の手を、彼は優しく、しかし力強く掴んだ。

「そう怯えないでほしい。何も取って食ったりはしないよ。……今のところは、ね」

悪戯っぽく囁きながら、彼は空いている手であおいの髪をそっと撫でた。その手つきは驚くほど優しく、先程までの意地悪な思考が嘘のようだ。怯えさせたい、翻弄したいという気持ちと、同時にこのかけがえのない存在を慈しみ、守りたいという気持ちが、彼の中で奇妙な共存を果たしていた。

あおいは何かを言おうと口を開きかけたが、言葉にはならなかった。その代わりに、彼女の喉からか細い息が漏れる。彼はその様子を満足げに見つめ、さらに顔を近づけた。吐息がかかるほどの距離で、彼はあおいの瞳をじっと見つめる。

「ここは安全だよ。君を狙うような輩はもういない。私が守ってあげるから」

その言葉は甘く、そして絶対的な自信に満ちていた。あおいが彼を頼らざるを得ない状況を作り出し、その上で保護を与える。それは彼なりの、歪んでいるかもしれないが、純粋な愛情表現だった。

この古屋が、かつて自分を祀っていた場所であること。そして自分が、ただの妖狐ではない、神格に近い存在であること。それらを彼女に教えるのは、もう少し先のことになるだろう。今はただ、この無垢な魂が自分だけに心を許し、すべてを委ねてくれる瞬間を、彼は静かに、そして熱烈に待ち望んでいた。

あおいの頬を包み込む彼の指は、熱を帯びているようだった。その瞳の奥には、底知れないほどの独占欲と、それと同じくらい深い愛情が揺らめいている。この神聖な場所で、二人の時間はゆっくりと、そして濃密に流れ始めていた。余韻を残すように、彼の視線はあおいから離れなかった。

  • やりすぎない程度のいい具合の歪み方で満足
  • ただの妖狐でないことはそんな重要な要素ではないがまあ薄目で見るべし
【パターン4 相手】
・相手:死神、黒いフードに大鎌
【パターン4 あらすじ】
相手は自然と主人公の周りにいることが多かった。主人公の生命を刈り取るわけではない、主人公を狙う者達が、勝手に争い勝手に倒れていくのだ。正直なところ主人公は面倒な存在であるとは思う。しかし何より面倒なのは、主人公を狙う者の存在を忌まわしく思っている自分自身だ。争え、死ね、一人もいなくなれと、そして主人公の傍に立つのが自分だけであれと、そんな逸脱したことを考えていることに相手は愕然とした。
【パターン4 裏情報】
・主人公は相手が見えているし守ってくれていると思っている

黒いフードの影が、常にあおいの傍らにあった。それは死神の定位置であり、彼自身、特に意識してそこにいるわけではなかった。ただ、あおいという存在が、まるで磁石のように死を引き寄せ、そして彼はその結果を処理する者として、必然的に彼女の近くにいることが多かった。

彼がその巨大な鎌を振るうまでもない。あおいを狙う愚かな者たちは、まるで自ら破滅へと飛び込むかのように、互いに争い、あるいは不慮の事故に見舞われ、次々と彼の前に魂を差し出す。その様は滑稽ですらあった。彼女の持つ特殊な魅力が、彼らにとっては蜜であり、同時に猛毒でもあるのだろう。

正直なところ、あおいという人間は、彼にとって面倒な存在だった。彼女がいる限り、彼の仕事は増える一方だ。生命の灯火を淡々と刈り取り、次の輪廻へと送り出す。それが彼の役目であり、そこに個人的な感情が入り込む余地など、本来はなかったはずだ。

しかし、何よりも彼自身を苛立たせ、そして困惑させているのは、あおいを狙う者たちに対する、己の中に芽生えた強烈な嫌悪感だった。それは単なる職務上の手間に対する不満ではない。もっと暗く、粘着質な感情。彼らがあおいに近づくこと、その存在そのものが、彼の何かを逆撫でするのだ。

「……またか」

低く呟かれた声は、フードの奥でくぐもり、誰の耳にも届かない。彼の視線の先では、あおいに卑しい視線を向けていた人ならざる者が、突如として苦悶の表情を浮かべ、その場に崩れ落ちていく。その魂が肉体から離れ、彼の手元へと引き寄せられる。いつも通りの光景。だが、その魂を刈り取る瞬間に、彼の胸をよぎるのは安堵感にも似た、そして微かな高揚感だった。

おかしい。これは、明らかに異常だ。

死神は、自らの感情の変容に気づいていた。あおいを狙う者たちへの憎悪。彼らが消え去る様を見るたびに感じる、歪んだ満足感。「争え、死ね。一人残らず消え失せろ」。そして、その先に思い描くのは、あおいの傍らに立つのが自分だけであるという光景。他の誰の影もない、静謐な世界。

そこまで思考が及んだ時、彼は愕然とした。それは、死神としての役割を逸脱した、あまりにも個人的で、そして独善的な願望だったからだ。生命の管理者である彼が、特定の個人のために、他の生命の消滅を望むなど、あってはならないことだ。

彼は無意識のうちに、大鎌の柄を握りしめていた。冷たい金属の感触が、わずかに彼の思考を鎮める。

あおいは、時折、彼の方を見ていることがあった。普通の人間には見えないはずの彼を、彼女は認識しているようだった。そして、彼女のその眼差しには、恐怖や警戒ではなく、どこか信頼にも似たものが含まれているように感じられた。おそらく彼女は、彼が自分を守ってくれているとでも思っているのだろう。それは大きな誤解であり、そして皮肉な真実でもあった。彼は彼女を守っているわけではない。ただ、彼女を脅かす他の存在を排除しているに過ぎない。その結果として彼女が守られているように見えるだけだ。

だが、その「排除」という行為に、いつからこれほどまでの執着を覚えるようになったのだろう。

フードの下で、彼の表情は窺い知れない。しかし、その内面では、これまで経験したことのない嵐が吹き荒れていた。あおいという存在が、彼の定命なる職務と、そこに生じたイレギュラーな感情との間で、大きな楔を打ち込んでいる。

この感情が何なのか、彼にはまだ理解できない。ただ、一つだけ確かなことがある。彼は、あおいから目が離せない。そして、彼女の周囲に群がる者たちを、心の底から忌まわしいと思っている。

今日もまた、新たな魂が彼の鎌の露と消える。その度に、彼の心は静かに、しかし確実に変質していく。その変化の先に何が待っているのか、彼自身にも予測がつかない。ただ、その手に握られた大鎌だけが、変わらぬ冷たさで彼の存在を証明しているかのようだった。そして、その視線の先には、何も知らずに佇むあおいの姿があった。

  • 思ったより排除に重きを置いてやがる
  • フードの中に言及しないの助かる、でも顔の言及をされたくない場合はちゃんとそう指示しておいたほうがいいかもしれない